riotoqllの生存報告

ごく稀に更新されます

ボカロPV (但しクオリティは中の下) ができるまで

 最近動画全然作ってないな〜AEとか買ったはいいけど、全然使ってないなあ〜そろそろなんか作らないとな〜… と思っていた矢先、ぶりるさんから「新曲のムービーやりませんかー」とお誘いが。うおー!やります!!というワケで、コラボさせていただきました。

せっかくなので以下、メイキング(笑)的なものを記録しておきます。一回書いてみたかったんだよね!超初心者向け…というより、動画作ったことない人向けです。「ボカロ曲のPV作ってみたいけど よく分かんないよ」という方には参考になる…かも?



【1. 曲を聞いてイメージを膨らます】

 まず、頂いたmp3を何回も聞いてノリます!w自分の場合、テンポが早い曲や楽しい曲、面白い曲だと簡単にイメージできるので助かります。逆に、オシャレな曲やアンビエント系の曲は結構難しいことが多いです。オシャレな人ならオシャレな曲のほうが作り易いのかなー…(´・ω・`)この時点では断片的に「ミクがルカをいぢめるシーン入れよう!」「ここはガガッて感じで!」くらいしか決めてません。というか、何かにメモとかしないと決められませんのでサッサと次の工程に行きます。



【2. Vコンテを作る】
 殆どの人はまず「絵コンテ」を作るらしいのですが、私はコレ、なぜかすごく苦手なので、今回は「Vコンテ」を作ってみました。(「絵コンテ」がよく分からない人は画像検索してみて下さい。きっと何度か見たことがあるはず。)
 Vコンテは要するに「動く絵コンテ」のようなものでして…まあ私も素人なのでよく分かっていないのですが、こんな感じ↓だと思っています。
 
 私はこれをpremiereというソフトで作りましたが、お金掛けたくない人はムービーメーカーとかで全然OKですよ。他にも似たようなフリーソフトはいっぱいありますし自分に合う物を探してみてください。紙芝居クリエーターとかも素敵に使いやすいらしいですよ。
 動画 編集 フリー - Google 検索
作り方は、SAIとかで適当(ほんと超適当)に描いた絵をばんばんタイムラインに置いてくだけ。(この記事の一番下の動画で見られます) 人体のバランスとかが死んでても気にしません。いや、気になるけど気合で無視します。 だってあとでボツにするかもしれないんだもん!綺麗に描けちゃうと、「えー上手く描けたからボツにしたくなーい><」という罠にハマります。どうせ誰に見せるものでもないのでプライドは捨てましょう!



【3. 下書きのラフ絵に差し替える+絵に動きをつける】
 Vコンテを参考に絵に動きをつけていきます。premiereからワンシーンを選択してAEのコンポに変換して、AEでの調整が終わったらpremiereに戻り、全体を確認…を繰り返します。Creative Suiteだからできること?らしいので、別々に購入した人は直接AEから。(以前は、suzukaというフリーソフトで作っていました。parafla!を使う人も多いみたいですね。suzukaはswfしか書き出せないので、使ってみたい人はswfをaviに変換する方法をチェックするといいですよ。ムービーメーカーではswfを扱えないですから。)
ちょっと形がみえてきた感じ…になります。「動き」とかなりアバウトな表現をしましたが、具体的には移動・回転・拡大縮小・透明度の数値をいじってアニメーションさせてます。(これも一番下の動画で見られます)
ここが一番楽しい!イメージ通りに動いてくれると快感です。何度もプレビューで確認して結構細かく調整します。今回は締切りを決めていたのでそこまで拘ってませんが、時間に限りがなければ1フレーム単位でこちょこちょ調整してます。(今回は30fpsで作りましたが、24くらいあればいいんじゃないですかね)
かなり頑張ったのに何故かエンコードで音ズレして泣くこともあります。



【4. ペン入れ〜色塗りまで済ませたものに差し替える】
 これが一番しんどい工程です。淡々と清書するだけの作業ですからすぐ飽きます。しかも一番時間がかかる…。音楽を聞いたりskype通話しながら描くと気が紛れます。(下書きの時は気が散るのでBGMなしで描いてます)ボカロPVにも色々種類があるので一概には言えませんが、私は、絵の種類が多いほうが絶対楽しいと思うので一枚一枚のクオリティを下げてでも、できるだけ枚数を増やします。pixivに投稿するわけじゃないので丁寧に仕上げたってほとんど意味ないんです!(←偏見) 一生懸命描いたって、その一枚は0.5秒くらいで画面から消えるのです。アニメーションだったらもっと短い><。 悲しくなるわ!(あくまで私が作る場合は、ですよ!)まあそんな感じで、細かく描きこみたい気持ちと折り合いをつけつつ枚数をこなしていきます。あ、もちろん、ここぞというシーンの絵だけ異様に丁寧に塗るというのは全然アリだと思います。力を入れなきゃいけないところにはキチンと入れましょー そんで他のところは出来るだけ楽しましょー 個人で作る以上、体力温存は大事だと思います。



【5. 加工する】
 AfterEffectsでワンシーンずつ、画を加工していきます。私がやっているようなフリカケレベルの加工なら、フリーソフトのNiveを使えば充分すぎるほどです。しかし結構マシンパワーの必要な作業なので、普通(=ネットサーフィン用とか)のパソコンではなかなか難しいかな。できないことはないけど、時間がかかりすぎてイライラしてもうやーめた!ってなっちゃうかも。まぁ一度試してみて、めんどくさかったらやめちゃえば良いですよ。

 

【5.5 加工って何よ?】

 一口に加工と言っても色々ありすぎて何とも言えないのですが、私がやってるのはアニメ調の絵にちょいと風味を足すぐらいのもんです。PhotoshopGIMPで加工に慣れてる人は普通に知ってることです。よく使う機能は以下のとおり。(AfterEffects)
  

★レイヤーモードを乗算にする★

元の画像に
←コレをかぶせて乗算すると、
←こんな感じに。
かなりメジャーな使い方。ミクのレイヤー(背景とは別)にクリッピングした場合、
←こうなる。(背景の赤にはグラデが影響していない)

★ブラー(ガウス)をかけてフンワリさせる★

↓元の画像を複製して、ブラー(ガウス)をかけた上で透明度を下げた物

これを元の画像に重ねる(レイヤーモードは通常でOK)だけで
↓なんかちょっと上質なカンジになる気がする…


★色調補正で色の調整★

色相・彩度・明度を適当にぐいぐいっと動かすとなんか違う環境で撮影したみたいなカンジ。

調整次第で真夏日になったり夕暮れっぽくなったり暗闇になったり。

★発光してるようなエフェクトをかける★

レイヤースタイルの光彩(外側)+光彩(内側)でホワッとさせる。

↑これはさらに、明度を上げて白っぽくしてます。なんか神々しくなると思う。

★画像を縁取る★

これも光彩(外側)でやってます。スプレッドをMAXにしたらホワッとしてたのがこんなんなります。


★文字(歌詞)を入れる★



「どえむ」だと、”禁断の儀式”あたりがコレですね。テキストを普通に入れただけではなくて、上記のようなエフェクトをいくつか重ねています。今回はレイヤーモードの乗算とハードライト(だったかな?)と、光彩(外側)を使いました。1つではパッとしない効果でも、いくつか重ねるとなんだか立派になってくれます。

★モーションブラーで動きを滑らかっぽくする★



「どえむ」のルカが正座?してるとこはモーションブラー(残像が残るような効果、と言えばいいのか…説明しづらい)をONにしています。”白い首筋に〜調教の印”あたり。割と弱くかけてある気がするので、さらっと見ただけでは気づかないかも

【6. 出力】 
 premiere側からaviファイルを書き出します。(映像だけ)今回は一気に全部だそうとしたらなぜか失敗しまくったので、3分の1くらいずつ小分けにして出力し、ムービーメーカーで一つにまとめました。 【7. 音を入れて完成!】
 一人で作るときは、音源と映像を つんでれんこ にぶっこんでmp4にしてオワリ!です。今回は新曲発表用の動画なので、ぶりるさんに映像をお渡しして音と合わせていただきました。歌詞もぶりるさんが入れて下さいました。ありがたやありがたや m(_ _*)m 最後に、Vコンテ+ラフ絵+完成品 の比較動画載せておきます。時間がなくて色んな部分を妥協したんだなーというのがバレバレw みんなももっと手描きPVつくるといいよ!疲れるけど楽しいよ!